スーパーナチュラル ワイン カンパニー　マイナス220

〜店主より〜

ソーヴィニヨンブランのオレンジワイン。

最近オレンジワインにハマっている店主は試さないわけにはいかず。期待に胸を躍らせながら、いざ抜栓。とおもったらコルク周りに蜜蝋が。抜栓前から自然へのこだわりを感じます。

キラキラと輝くオレンジ色。レモンやアプリコット、オレンジピールを思わせる濃厚な香り。うーん、香りだけで美味しい。

口に含むと、原木っぽいスモーキーさやカルダモンを思わせるスパイスさが見え隠れ。何とも濃厚で、思わず「美味しい、、、」。シュールリーによるまろやかさもありますね。

良くも悪くもオレンジワインっぽすぎず、飲みやすい。複雑みと渋みがある白ワインといった感じで、オレンジワイン初心者でもこれなら全然飲めそうな印象です。

久しぶりに良いワインに出会ったなぁ、そんな気持ちになる1本でした。

さてさて、そんな素敵なオレンジワインの造り手ですが、ニュージーランドのスーパーナチュラルワインカンパニーというワイナリー。非常にテロワールにこだわるワイナリーでバイオダイナミック農法で、土着酵母を使用、SO2の添加も最小限です。マイナス220に至っては、無濾過、無清澄、SO2を含む添加物は一切ゼロで瓶詰されています。

SO2無添加で6ヶ月樽熟成。素晴らしい、、、。ワイナリーの努力に脱帽です。

少し専門的な話になりますが、SO2（酸化防止剤）を添加しない場合、樽で熟成させるのはとてもとても難しいんです。熟成中に菌が繁殖しやすいですから。でも樽熟成をしないと、まろやかさや複雑み、スパイシーさは生まれません。そのため、多くの自然派ワインはよく言えばピュア、悪く言えば単調なワインが多いんです。

ところが、スーパーナチュラルワインカンパニーのマイナス220はSO2無添加でしっかり熟成までさせている。醸造家等の並並ならぬ努力に思うと、この1杯がより貴重な物に感じます。