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女性に人気で飲みやすいワインとは?選び方のコツまでご紹介!

女性に好まれるワイン

あるソムリエさんが「おまかせで」とワインをオーダーされた女性に「マリリン・モンローとオードリー・ヘプバーン、どちらがお好きですか?」と一言。マリリン・モンローと答えたお客様に出されたワインは、それはそれは艶やかなピノノワールだったとか。

こんな風にドラマティックにお好みのワインを選ぶのは難しいにしても、ある程度の“コツ”さえわかれば、数多のワインの中からご希望にマッチしたものをチョイスする事も難しくありません

今回は女性におすすめの人気ワインや選び方のコツまで、ご自分用に、お友達へのプレゼント用に、ワイン選びのお役に立てるアイディアをご紹介します。

そう!ワインは女性にとても似合うのです。

女性に飲みやすいワインって?選び方にコツはある?

ワインが女性に人気なのは、お酒の中でもひと際五感に訴えかけるその存在感のためでしょうか。

幼い頃からこんな色のドレスが着てみたいと大人達の隣でうっとり眺めていた、赤ワインのあでやかな色。グラスにそっと耳を近づけると聞こえてくる、スパークリングワインの楽しそうな泡の音。みずみずしい果実や花々に代表される香りは、香水にも負けないくらいに華やかで、数々の要素が織りなす様々な味わいは言うまでもありません。

こんなに女心をときめかせるのは、ワインならではの魅力です。

フルーティーなワインは受け入れやすい傾向にあり

女性に飲みやすいワインを選ぶ際のポイントは、フルーティー。私がアドバイザーをしているワインブティックでも、女性のお客様は果実味あふれるフルーティーなワインが大好きです。

白ワインなら、グレープフルーツやライムなどの柑橘系、青りんご、洋梨、白桃、パイナップルなどなど。赤ワインなら、フランボワーズや苺などのベリー系、チェリー系、ジャムやコンポートなどなど。そのワインから感じられるフルーツのニュアンスが美味しければ美味しそうな分だけ、お客様の心躍る様子が伝わってきます。

誰でも口にしたことのある身近な食べ物だからこそ、ダイレクトに想像力をかきたてられますが、一言で果実味と言っても、舌で感じる甘さと酸味の強弱や密度、バランス、そこに加わる多種多様な香りの組み合わせでその数は無限大!そこが実際に味わった後の「思っていたものと違うかも?」というワイン選びの難しさへと繋がっていくのですが、具体的な選び方のコツは後程お話しするとして、味覚と嗅覚の両方から感じる事が出来る果実味だからこそ、フルーティーなワインは絶大な人気を誇っているのです。

当店おすすめフルーティーでバランスも抜群なワイン!

当店で一押ししているフルーティーなワインといえば「ドメーヌコルディエ ブルゴーニュブラン ジャンドラヴィーニュ」。

こちらは後ほど出てくる「ギフトにぴったりなワイン」の段落でもご紹介しているフランスブルゴーニュ地方のシャルドネで、フルーティーさと樽熟成からくる濃厚さのバランスがとにかく美しい1本です。

当店の店長布川もちょっとした時のギフトにはもちろん、あまりワイン好みの知らない方へギフトを選ぶときにも必ずこのシャルドネを候補に入れます。それからもちろん自分でも毎月1回はボトルを開けています(笑)それくらい本当に本当におすすめしたい1本です。

お酒っぽいのが苦手な場合は低アルコールを選ぶのもGOOD

お酒があまり得意ではない女性にも、バラエティーに富んだラインナップの中からお好みに合ったものが選べるのもワインならでは。最近では「No and Low alcohol」の略語である「NOLO」を頭につけたNOLO WINEが世界のトレンドになっています。

スティルワインと同じ醸造工程をたどった後にアルコール分だけを取り除くという技術の向上に裏付けされた低アルコールワインは、お味も昔では実現できなかったような本格的な美味しさに。みずみずしい果実味が十分堪能出来ます。

低アルコールワインを選ぶ際に参考にしていただきたいのは、そのワインの産地。アルコールは酵母がぶどうの糖分を餌にして生まれるアルコール発酵から出来上がりますので、冷涼地で栽培された糖分の少ないぶどうで醸造すれば、比較的低アルコールのワインに仕上がります。

例えば太陽が降り注ぐイメージのアメリカ、カリフォルニア州にありながら霧の多い日が続くモントレーは、夏でも気温が上がりにくく涼やかなワイン生産地。このように、さまざまな要因から成りえる冷涼地ですから、これからますます嬉しい選択肢が増えそうですね。

+wineおすすめ低アルコールワイン「ワシントンヒルズ リースリング」と「ポワレフレッシュ」

当店で一押しの低アルコールは「ワシントンヒルズ レイトハーベスト リースリング」。鮮やかなブルーボトルが印象的な1本で、アルコール度数は約9%。ワインは平均12、13%の度数ですので、かなり度数の低い1本となります。

お味はフローラルでフルーティー。少し甘さもあり非常に飲みやすい仕上がりとなっていますが、甘さがベタベタしておらずワインを支える酸もしっかり。ミネラル感も感じられる1本で、ワインがあまり得意で無い方も美味しく召し上がれます。

加えて、こちらは洋梨のお酒になりますが「ポワレフレッシュ」もおすすめ。度数は2%しかないので、お酒全般があまり得意では無い方でも楽しみやすいですね。スパークリングということもあって味わいは非常に爽やか、洋梨100%ですので華やかさもあり、とても完成度が高いです。

これからの暑い季節に冷蔵庫でしっかり冷やしてグビっと飲むのに非常に美味しい1本です。

スパークリングワインは相対的に飲みやすい

スパークリングワインの需要が高まるこれからの季節、私のお店では、お仕事帰りに立ち寄られた方がご自宅に帰ってすぐ召し上がれるように冷やしたスパークリングワインを用意しておくのですが、これが間に合わないくらいの回転ぶり!やはりここでも果実味あふれるスパークリングワインの女性人気は非常に高く、お気に入りの定番ワインをケースで買っていかれる方も珍しくありません。

シュワシュワの泡と共にいただくスパークリングワインの軽やかな飲み心地は、食欲がない日の食前酒にぴったり。ふんわりと気分まで華やぐロゼのスパークリングワインは、はかなげながらどんなお料理にも合わせられる包容力を持っていますので、食中酒としてもおすすめです。

夏に限らず、どんな季節にも似合うスパークリングワインですが、女性に優しい低アルコールタイプも充実のラインナップが揃っています。ぜひぜひお試しあれ。

当店一押しスパークリングは、ホップの香りがするスーパークリングと赤のスパークリング! 

+wine一押しのスパークリングは「フィールドレコーディング ドライホップペットナット」。こちらはペットナットと言われる自然派のワインで添加物もゼロ、野生の酵母のみで作られた体にも優しい1本です。

最大の特徴はホップの香りがすること!ホップとともに低温発酵されているため、ほのかにホップが香るユニークな1本です。+wine店長布川もすっかりこの1本の虜になり、BBQやビールが合いそうなお料理の時にはこれを開けることが多いです。

続いておすすめしたいのは赤のスパークリング「JCBフレンチキッス レッドバブルス」です。こちらは赤のスパークリングでイチゴやラズベリーといったチャーミングな香りが魅力的。アルコール度数も高く無いのでとても飲みやすい1本です。

スパークリングはついつい早いペースで飲みがちで、度数が高いと酔いがあっという間に回ってしまうこともありますが、そんな心配も少ないのが嬉しいですね。チャーミングな1本をお探しの方には是非!

産地と品種で具体的にご紹介!女性ウケしやすい白ワイン

女性に人気のワイン

 先ほどお話したように、一口にフルーティーと言っても味覚と嗅覚の両方から感じる甘味、酸味、そして渋みのパワーバランスを的確に表現するとなると、なかなか難しいもの。その人その人のお好みや感覚の違いによって受け取る情報にも違いが出てきますので、人の数だけフルーティーなワインは存在すると言っても過言ではありません。

ここではワインラヴァーの女性に人気のフルーティーなワインをいくつかのタイプに細分化し、お好みのワインを選びやすくなるアイディアをご紹介します。

ほんのり甘いピュアな果実味タイプ 

ドイツ・モーゼル×リースリング 

 「世界で最も優れたリースリング」と言われる」オーストラリア、クレア・ヴァレーのリースリングと甲乙つけがたいのですが、ここはリースリングの王道、ドイツ、モーゼル産のリースリングを。

リースリングと言えば酸の強さが挙げられますが、その酸っぱさを蜜リンゴのような透明感のあるピュアな味わいへと昇華させてしまう純度の高い果実味はドイツならでは。酸味と甘さのバリエーションが豊富なドイツワインですが、リースリング自体は冷涼な土地を得意とするぶどう品種ですので、アルコール度も低めでほんのりとした甘さが心地良い、女性に優しい味わいのオンパレードです。

当店おすすめは「ドクターエル リースリング ドライ」。こちらは辛口のリースリングですが、ドイツモーゼルのリースリングの巨匠と名高いドクターエルが造った1本。+wine店長布川もこのリースリングに出会ってすっかりドイツリースリングの虜になった1本です。

レモンのようなフレッシュさがありつつしっかりとしたミネラル感もあり、とにかくピュア。リースリングがお好きな方にはもちろん、そうでは無い方にも是非是非試していただきたい1本です。

アルゼンチン×トロンテス

アルゼンチンの土着ぶどう品種トロンテスは、女性好みのフルーティーさが自慢。アルゼンチンのみで栽培されているぶどう品種ですので認知度は控えめかもしれませんが、マスカット系の血筋を受け継ぐぶどう品種ですので、味わいは保証済み。マスカットをそのまま頬張ったようなフレッシュ&フルーティーな果実味は、誰にでも愛される美味しさです。

マスカットや白桃、パイナップルなどのみずみずしい果物に、ジャスミンや白い薔薇の香りを纏う華のあるアロマにも心ときめく事、間違いなし!です。 

当店のおすすめアルゼンチントロンテスは「ボデガコロメ トロンテス」。白桃のようなアロマにジャスミンのような上品な香りが美しい1本でグラスに注ぐだけで優雅な気持ちになれます。

味わいはフレッシュそのもの。優雅な香りとのコントラストが秀逸なんです。

凝縮感を堪能!ジューシータイプ 

南アフリカ×シュナンブラン

白ワイン用ぶどう品種シュナンブランの栽培面積No.1を誇る南アフリカは、生産量も原産地であるフランス、ロワール地方の約2倍。品種由来のおしろいのような楚々とした白い花の香り、しっかりめの酸を纏ったバランスの良さはそのままに、洋梨やパイナップルなどトロピカルフルーツのアロマをプラス。古木から生まれたぶどうの味わいも活かしつつ、いきいきとしたジューシーな味わいをよりパワーアップさせたのが南アフリカのシュナンブランです。凝縮感のある果実味を存分に堪能出来る飲みごたえのある味わいは、例えば休日を迎える前の日に。心も身体もほどける解放感のあるワインです。

スペイン・カタルーニャ州×ガルナッチャ・ブランカ

赤ワイン用ぶどう品種、ガルナッチャの突然変異、ガルナッチャ・ブランカ。もうひとつの有名産地、フランス、ローヌ地方ではグルナッシュ・ブランと呼ばれていますので、お馴染みの方も多いと思います。

突出した特徴を持たないニュートラルな個性のフルボディーで、ローヌ地方では他のぶどう品種とブレンドする事で味わいにメリハリを持たせますが、スペインでは恵まれた果実味を活かして単一で醸す事が多く、樽熟成などでリッチに仕上げます。

アプリコットや熟したマンゴーなどの充実した果実味にバニラやブリオッシュなどの香り。ボリューミーなワインながらフレッシュな味わいも楽しめる、満足度の高いワインです。

女性ウケしやすい赤ワイン

女性に人気のワイン

続いて、赤ワインのご紹介です。

こちらでも使用します「チャーミング」や「エレガント」という言葉。ワインの例えに使われる事も多く、とても魅力的なものだという事は間違いないのですが、雰囲気だけを捉えているような抽象的な表現に実はわかりづらさを感じている方も多いのではないでしょうか。

フルーティーという言葉と同じようにチャーミングやエレガントの意味合いも千差万別ですが、私がこの言葉を使う時、お伝えしたいのは酸味と果実味。このふたつの言葉に例えられたワインは、両方ともワインに溶け込むような上質な酸を持ったライトからミディアムボディ。濃厚なフルボディにはあまり使いません。甘酸っぱい赤い色のフルーツをイメージさせる、全体像としては透明感とかわいらしさのあるワインがチャーミングタイプ。そこに紫色のフルーツの質感を加えたような、落ち着きと優雅さをプラスしたワインがエレガントタイプ。そんな気持ちを込めてお話しています。少しでもお客様に伝わっていますように。

飲み心地のいいチャーミングタイプ

イタリア・アブルッツォ州×モンテプルチアーノ 

2000以上あると言われるイタリアの土着葡萄品種の中で、赤ぶどう生産量No.2のモンテプルチアーノ。有名なのはモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。法律でその個性を保証された、アブルッツォ州を代表するワインです。

ブラックベリーやブルーベリー、ドライフルーツなどの素朴な甘みを感じる果実味とソフトなタンニン。幅広いボリューム感に仕上がりますが、全体的にどこかさっぱりとした印象が特徴です。

女性のお眼鏡にかなうコスパの高い一本は“桜の花”チェラスオーロと呼ばれるロゼワイン。はかなげな桜色というよりは鮮やかな色調の河津桜と言ったところでしょうか、充実した果実味が広がるフードライクなロゼワインは、これからの季節、お花見にぴったり。実は私も準備万端です!

イタリア・ピエモンテ州×バルベラ

イタリア屈指の銘醸地ピエモンテ州と言えばバローロ、バルバレスコを生み出すネッビオーロが有名ですが、気の置けないメンバーが集まるカジュアルな女子会などにおすすめなのは、このバルベラ。

チェリーやプラム、薔薇やすみれのチャーミングなアロマ。なめらかな渋みの心地良さ。ちょっと気難しいぶどう品種ネッビオーロで腕を磨く生産者が醸すことが多いので、クォリティーの高いピュアな味わいをリーズナブルに楽しめます

女性の大好きな甘酸っぱくてジューシーな“あの感じ”を探すなら、このワイン。

華やかなエレガントタイプ 

イタリア×プリミティーヴォ/アメリカ×ホワイトジンファンデル

こちらプリミティーヴォは、アメリカ、カリフォルニア州の別名ジンファンデル。黒コショウなどスパイスの香りを纏った完熟プラムのような凝縮感のある果実味とまろやかな渋みは、アルコール度数の高い華のあるワインを醸し出しますが、イタリア、プーリア州の高地で作られるプリミティーヴォはエレガント。香り高く、ドライなミネラルのニュアンスを伴った果実味とシルキーな口当たりは、力強いワインが苦手な方でも楽しめる洗練されたお味です。

ホワイトジンファンデルと呼ばれるカリフォルニアのロゼワインもおすすめ。ジンファンデルの果皮を取り除いて白ワインのように醸したロゼワインは、ジンファンデルのパワーをみずみずしさとほんのりとした甘さに替えた女性好みの一本です。

フランス・ローヌ地方×シラー

近年人気のあるぶどう品種、シラー。フランス、ローヌ地方とオーストラリアが二大生産地ですが、黒スグリやブラックチェリーなど熟した色の濃い果実のアロマと濃厚な味わいをベースに、よりエレガントなワインに仕上げるローヌ地方が今回のおすすめです。

南仏と言えば灼熱の太陽のイメージですが、ローヌ地方、実はシラー栽培のほぼ北限地。ボリュームのある果皮を持つシラーを熟させるには難しい涼やかさですが、そこはローヌ川渓谷の南向き急斜面などの立地条件で足りない暑さを補い、野性味と華やかさを両立させたエレガントなワインを生み出しています。

機会がありましたら、コート・ロティをぜひ。まるで、すみれの花香る男装の麗人のように颯爽と美しい、女性が憧れるワインです。

特にワインが好きな女性におすすめのワイン

女性に人気のワイン

 続いては、暮らしの中でワインを楽しむ生粋のワインラヴァーにおすすめのワインをご紹介します。

食事をテーマに、フードフレンドリーな自然体ワインお料理とのペアリングに映えるワインを選んでみました。

 しみじみ美味しい“醸し発酵”タイプ 

イタリア・フリウリ ヴェネチア ジュリア州×リボッラ・ジャッラ

ある日のお食事会は、白、赤、ロゼ、オレンジ、スパークリングとワインのオールスター揃い踏み。皆さん、お好きなものを思い思いに楽しんでいた中で一番最初にボトルが空になったのは、ちょっと意外なオレンジワイン。参加されたメンバーに食いしん坊なマダムが多かった事も、お料理が美味しかった事も理由の一つでしょう、しみじみとおだやか、フードライクなオレンジワインは、さまざまな味わいを積み重ねた方にこそ“染みる”ワインなのだと感じたのを覚えています。

長い間「イタリア白ワインの聖地」と呼ばれてきたフリウリ・ヴェネチア・ジュリア州ですが、近頃は「オレンジワインの聖地」と名前を変え始めるほどのオレンジワインのメッカ。多様なぶどう品種から造られるオレンジワインの中でもおすすめは、古くから伝わる土着白ぶどう品種リボッラ・ジャッラです。

リボッラ・ジャッラを赤ワインのように皮ごと果汁に漬け込みながら発酵させたワインは、レモンやオレンジの爽やかさ、金柑のコンポートやトロピカルフルーツなどのとろりとした果実味、金木犀やアカシアの花などのフラワリーなアロマが溶け合う、コクのある旨味が癖になる美味しさ。その表情豊かな味わいこそが、いろんな料理に足並みを揃えるバラエティーに富んだペアリングを可能にするのです。

今頃の季節は、根菜の筑前煮と鰆の西京焼きをふきのとう味噌で。オレンジワインのお供に、あたたかな春の風味を召し上がれ。

美味しいとこどり!多面性カジュアルタイプ

南アフリカ×ピノタージュ

ピノノワールとサンソーを両親に持つピノタージュ。南アフリカで栽培が盛んだったタフなぶどう品種サンソーがピノノワールの優雅さを取り入れるべく人工交配されたピノタージュは、今やクォリティーの高いワインを醸し出す世界の注目株。

二つのぶどう品種の長所が活かされたピノタージュは、苺やフランボワーズなど赤系果実のチャーミングさを持ったものから凝縮感のあるリッチなタイプまで、多面的な魅力のあるワインを実現。酸味、果実味、渋み共に高めですが、バランスの良い味わいは親しみやすく、カジュアルでフードライクなワインを醸し出します。

スパイシーな風味も特徴で、例えばバーベキューやジンギスカンなど熱々に焼き上げたお肉とジューシー&スパイシーなソースの組み合わせは最高!チキンのカチャトーラやボロネーゼソースのパスタなど、トマトやフルーツなどの甘酸っぱい果実味を活かした家庭的な煮込み料理とのペアリングも文句なしの美味しさです。これからの季節は、エスニック料理との食欲の沸くペアリングで夏バテ防止。

女性にギフトとして贈るのにぴったりなワイン

女性に人気のワイン

最後は、女性のプレゼントに喜ばれるワインをいくつかピックアップしました。お好みがわかっている間柄でしたらワインもターゲットを絞って選べばOKですが、なにぶん嗜好品。迷ってしまった時はサプライズ性を重視したり、背景にドラマのあるワインをチョイスするのもひとつのアイディア。

そんなワインは誰がもらっても嬉しいものです。

フランス・ボルドー×カベルネ・ソーヴィニヨン/メルロー

フランス、ボルドー地方のカベルネ・ソーヴィニヨンと言えば、ご存知、赤ワインのスーパースター。アメリカ、ナパ・ヴァレーなど完熟ぶどうで造られたワインもたいへん魅力的ですが、ボルドーのように比較的気温の変化が少ない土地柄で育まれたぶどうが醸し出すワインは上品で優雅。カシスなどの果実の香り、ピーマンに例えられる青いアロマが発酵の過程の中で次々に生みだす洗練された渋み、凛とした味わいは、いつも憧れの的です。

ボルドー地方はメルローとブレンドされるのが一般的。そんなメルローも、ふくよかでしなやかな味わいがカベルネ・ソーヴィニヨンと人気を二分するぶどう品種です。

ボルドー地方を代表するふたつのぶどう品種ですから、例えばシャネルやエルメスなどの大企業がオーナーに名乗りを上げて最先端の技術を導入。飛躍的な品質向上を遂げたワインも登場しています。ファッショナブルなハイブランドがプロデュースするワインですから、さぞやお高いものかと思いきや、5,000円前後から購入できるコスパの高さにも大注目!おしゃれなものが大好きな女性へのプレゼントにぴったりです。

フランス・シャンパーニュ地方×シャルドネ など

世界のあちこちで生まれる魅力的なラインナップが人気のスパークリングワインですが、今回は王道、フランスはシャンパーニュ地方のワンランク上の遊び心ピシンをピックアップ。ピシンとはフランス語で「プール」。シャンパーニュのプールの中で氷が浮かぶ、氷を入れる前提の贅沢なシャンパーニュです。

瓶内二次発酵の後に行うドサージュと呼ばれる糖度調整の割合を高めにしたリキュールのような甘さのあるワインは、氷が解けていくごとに上質な果実味がほどけるユニークなシャンパーニュ。日本でも近年このピシン専用のシャンパーニュが各メゾンでお目見えしており、お好みでフレッシュフルーツを加えたり、カクテルのように楽しめる女性好みの楽しさは、この夏の贈り物にぴったりです。

イタリアやスペインなど、さまざまな国でも比較的リーズナブルなものを揃えていますので、氷さえあれば冷やす手間いらずのカジュアルなスパークリングワインを、アウトドアに、夏のバカンスにぜひどうぞ。

【番外編】サクラアワードや旨安大賞 受賞ワイン

産地などカテゴリー分け出来ないおすすめのため番外編とさせていただきましたが、サクラアワード旨安大賞など、ワインをサポートする団体や雑誌が主催するコンクールもワイン選びの参考になりますので要チェック!

サクラアワードは、世界各国のワインを女性プロフェッショナルがブラインドテイスティングで審査するワインコンテスト。今年の頭に開催された第10回は4000以上ものワインがエントリーし、家庭料理とのペアリングにも合うなど、女性ならではの目線で数々のワインが選ばれました。

旨安大賞は、ワイン専門誌「Real Wine Guide」が行う毎年恒例の人気企画。日本全国のワインショップが選んだ3000円以下のワインをブラインドテイスティングで審査します。

世界各国のワインから選ばれたラインナップの信頼度は高く、専用のコーナーを設けるワインショップも。サクラアワード受賞ワインは受賞メダルをデザインしたステッカーがボトルに貼ってありますので、魅力的なワインの数々、ぜひ探してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

女性がよりワインを好きになるようなアイディアをご紹介しましたが、少しでもお役に立てたら幸せです。

女性は心躍る素敵なものが大好き。これからも皆さまの毎日に彩りをプラスする心ときめくワインをどんどんご紹介しますので、乞うご期待!です。 

Yuko Imai

日本ソムリエ協会認定J.S.Aワインアドバイザー兼日本酒サービス研究会認定唎酒師。ボーダレスなお酒の楽しみ方を見つけると心躍る毎日。冒険の旅の行く先をいつも探しています。