ワインのアルコール度数って?白赤産地別の傾向もご紹介。
ワインのアルコール度数は平均どれくらい?
軽めのものから重めのものまでの幅はありますが大体の目安では平均12%となっています。
以下アルコール度数についていろんな角度から見ていきましょう。
ワインにはさまざまアルコール度数のワインがある?
ワインと一口に言ってもシャンパンで有名なスパークリングワインや白、赤など、分類によってそのアルコール度数はさまざまです。
例外もありますがスパークリングは11~12%、白は10~13.5%、赤は11~15%となっています。
ワイン以外のお酒のアルコール度数はどれくらい?
- ビール5%
- 日本酒15%
- ウイスキー40%
お馴染みのお酒と比べてみるとワインはだいたい中間のアルコール度数に位置するお酒ということになります。
アルコール度数と純アルコールは違うので要注意!
アルコール度数と聞くとまっさきに思いつくのが瓶に表示されている数値ですが、これはそれぞれのお酒に含まれるアルコール割合のことでこの数値だけでは人の体や精神へどれくらい影響があるのかわかりません。
毎日健康的に過ごすための適度な飲酒量は1日平均20ℊ程度の純アルコール量と言われています。
純アルコール量(g)=お酒の量(ml)×アルコール度数(%)/100×0.8(アルコールのおおよその比重)
ワインは1日1杯半が目安とされていますが、上の計算式からの数値を知ればワインを含むお酒全般の飲酒量のコントロールや体への影響、またお酒の分解時間の推定などにも役立ちますので参考にしてみてください。
お店で出されたワインのアルコール度数を見た目で判断できる?
少しの知識さえあればワインの外観(見た目)からそれをざっくりと判断することはできます。
ワインの入ったグラスを傾け液体が側面を流れていく様子を確認します。液体の粘りづよさを粘性と言いますが、グラスを伝ってゆっくりと落ちていくほど粘性が強くアルコール度数も高いということになります。出されたワインの液体がさらさらかねっとりかを観察してみてくださいね。
最近は平均的なアルコール度数がどんどん高くなっている傾向がある?
ワインはブドウの糖分が酵母のはたらきによってアルコールに変わるアルコール発酵によってできていますので、ワインを造るときに使うブドウの糖分がとても重要となります。
ブドウの糖度が高ければ高いほどアルコール度数も高くなり、言い換えればアルコール度数の高いワインはよく熟した甘いブドウが必要になるということになります。
このところ世界的にワインのアルコール度数が高くなっている傾向があります。なぜでしょうか?
その一つの理由に近年の地球温暖化の加速があります。緯度が高く寒いフランスやドイツでも温暖化によってブドウが良く熟し糖度の高いものが収穫できるようになってきているのです。
もう一つの理由にブドウ栽培においての技術の向上があります。 土壌の改良や栄養管理、ブドウの成熟を助ける光合成をより取り込む工夫をすることでブドウの品質や糖度を上げることができるようになっているのです。 その結果近年それらのブドウで造られているワインはフルーティーで凝縮感がありまたアルコール度数も上昇したワインになってきているのです。
アルコール度数が高いワインと低いワインの味わいの違いは?
アルコール度数の低いものと高いものとではもちろん味わいに大きな違いがあります。
低いものは親しみやすくさっぱりとしていて軽やか。赤ワインよりも白ワインに多く、ワインが苦手という方でも軽めの白なら酔いにくいという理由からも好まれるようです。
一方、アルコール度数の高いワインは口に含んだ時重たさと厚みを感じます。赤ワインを造る黒ブドウのタンニン(渋み)がより一層深みを出しています。白ワインで高アルコールのものもリッチさとコクを感じます。またアルコール度数の高いワインは甘さを感じることが多いのも特徴です。
早く酔っぱらって楽しい気分になりたい時にはもってこいですね。
アルコール度数の低いワインと高いワインを飲む適した季節は?
心地よい初夏や気温が高い夏の時期には暑さを紛らわせてくれるようなのど超しがよくすっきりとした低アルコールのワインが適していますが、寒い冬の時期には代謝をあげて身体を温めてくれる高アルコールのワインが適しています。
産地によってアルコール度数の傾向はある?
ワインは世界のさまざまな国で造られていますが大まかに分けると冷涼な国と温暖な国になります。
具体的に国名を挙げるとすると一部ではありますが、温暖な国ではアメリカ、チリ、オーストラリアなど。冷涼な国ではフランス、ドイツ、イタリア(特に北部)などとなります。
ワインはブドウの糖分がアルコールに変わることで出来ていますので使い切る糖分が多ければ多いほどアルコール度数が上がるということになります。
南国でトロピカルフルーツのような甘い果物が育つように、温暖な国ではブドウがより熟すため果実の糖度も上がりワインのアルコール度数も高い傾向になりますが、冷涼な国では熟しにくいためアルコール度数低めになる傾向があります。
アルコール度数低めと高めのおすすめワイン
ワインのアルコール度数は産地によって傾向があるとお伝えしてきましたが、ブドウ品種が本来持っている個性によってもワインのアルコール度数が変わってきます。
ここではほんの一部ではありますがいくつかのブドウ品種にフォーカスをしてみたいと思います。
アルコール度数低めのワインでおすすめ
アルコール度数低めと言えば白ワイン品種。
- 「甲州」山梨県で生まれた白ブドウ品種。フレッシュで軽やか、柑橘系の爽やかな香りと程よい酸味が特徴です。
- 「マスカット」食用でもお馴染みのこのブドウはアロマティックな香りが魅力です。こちらの品種で造られる白ワインやスパークリングワインは甘口で低アルコールになることが多くワインの苦手な女性の方にもおすすめです。
- 「リースリング」ドイツ原産の品種。白いお花のような上品な香りとアロマが優雅な気分にさせてくれます。しっかりとした酸味も持つこれまた人気のブドウ品種です。
アルコール度数高めのワインでおすすめ
アルコール高めと言えばやはり赤ワイン品種。
- 「カベルネソーヴィニヨン」世界の多くの地域で栽培されている品種。ワインの王様とも呼ばれている通り力強い渋みと酸味が特徴でブラックベリーやブラックチェリーなどの色の濃い果実の味わいです。
- 「シラー」オーストラリアでの呼び名はシラーズ。シラーの胡椒やスパイスの風味はしっかりした味付けの肉料理、例えばジビエ料理などととても相性良くいただけます。
- 「メルロ―」カベルネソーヴィニオンとよく対比される品種ですが果実味豊かでカベルネよりもなめらかでやわらかい渋みが特徴です。赤ワインが苦手な方でも飲みやすい品種です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ワインのアルコール度数について具体的にみてきました。 ワインのアルコール度数は平均12%くらい。そして産地やブドウ品種によってはその度数が高くなることも低くなることもあるとうことをおわかりいただけましたでしょうか。
またそれぞれのおすすめの品種にについてもご紹介させていただきました。 お酒は楽しい飲み物ですが飲みすぎは禁物です。健康維持のためにも適量を守って毎日のワインライフをお楽しみください。