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妊活中お酒はOK?夫はOK?いつからやめるべき?疑問を徹底解説

妊活中アルコール

「子どもが欲しい・・」と妊活を意識すると、食事や生活習慣を見直してみる女性は多いですよね。お酒好きの方なら「妊活中にお酒は飲んで大丈夫なのか」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。

本記事では下記について、詳しくご紹介します。

  • 妊活中のお酒が体へ及ぼす影響
  • 妊活中でも上手にお酒と付き合う方法

今回ご紹介する内容は、妊活中から妊娠、そして産後まで安心してお酒と付き合っていく方法です。自分自身の体だけでなく、これから生まれる赤ちゃんの健康のために、ぜひ参考にしてみてください。

妊活中お酒は飲んでも大丈夫?影響はどれくらいあるの?

妊活中アルコール

結論からいうと、適量であれば問題ありません。デンマークの研究によれば、下記の報告がされてます。

  • 1日にグラス2杯程度であれば妊娠のしやすさに影響なし
  • 1日にグラス2杯以上の飲酒は妊娠率が18%低下する

グラス1杯の目安は、ビール330ml、ワイン120ml、ウイスキーなどの蒸留酒20mlです。お酒に関して多くの研究がありますが、飲酒をしない女性に比べて、飲酒をする女性の方が妊娠までにかかる時間が長い傾向にあります。

そもそもアルコールには中枢神経を抑制する作用があり、この中枢神経抑制作用が生殖機能に影響します。毎日何気なくお酒を楽しむ習慣が、受精障害や着床の確率低下に影響を与えているといっても過言ではありません。

内閣府の調査によれば、令和3年の平均初婚年齢は男性31.0歳、女性29.5歳で年々上昇しています。 不妊を心配したことのあるカップルの割合は、約3組に1組であり、晩婚化での妊娠の不安の強さが示唆される結果です。

年齢に伴う生殖機能のリスクがある中で、より安全に妊娠を迎えられるように、妊活中から体にいいものを取り入れる意識を高めておく必要があるでしょう。

妊活とお酒に関する疑問

妊活中アルコール

妊活中は少しでも健康的に過ごし、万全な状態で妊娠できるのが理想ですよね。しかし、お酒を控えるストレスは、さらなる不妊のリスクを高める結果にもなりかねません。誰もが気になる「妊活とお酒に関する疑問」について4つご紹介します。

  1. 妊活中のお酒はいつから控えるべき? 
  2. 妊活中は夫・パートナーもお酒を控えるべき?
  3. 妊娠超初期に飲酒してしまったら
  4. 妊活中のノンアルはどう?

妊活中にどのようにお酒と付き合っていけばいいのか、それぞれ詳しくみていきましょう。

妊活中のお酒はいつから控えるべき?

妊活中のお酒は、妊活を意識したタイミングから控えたほうが無難ですが、具体的に下記のタイミングで見直してみましょう。

  • 夫婦2人で話し合い、未来へのイメージができる
  • 「赤ちゃんが欲しい」と2人とも妊娠を望む

いずれも、夫婦でこれからのライフプランを話し合い、協力し合える関係性であることが大前提です。妊娠に伴って、仕事や住む場所などを検討する場合もあるでしょう。 いざ妊活といえども、突然お酒を控えるのはストレスが伴うおそれもあります。ストレスは妊娠のしやすさにも影響しますので少し飲む頻度を少なくするなど、自分のできる範囲から進めてみましょう。

妊活中は夫・パートナーもお酒を控えるべき?

夫やパートナーの飲酒が妊娠に大きな影響を与える報告はありません。飲酒の習慣のある男性と、全く飲酒しない男性の妊娠のしやすさに有意差がなかったという研究結果があります。

ここで注意すべきは、研究の飲酒量が毎日缶ビール1〜2本程度の飲酒に限定していることです。 毎日飲酒の習慣がある、もしくは1回量が多い場合は休肝日を設けるなど、1週間の飲酒量が大幅に増えないよう十分に注意しましょう。

2017年の調査では、不妊症のうち男女ともに原因がある割合は24%、男性のみに原因がある場合は24%という結果でした。積極的に男性の検査が行われている結果とも言えますが、ストレスや不眠など妊活中の男性の体調にも注意を向けましょう。

妊娠超初期に飲酒してしまったら

妊娠が発覚してから“そういえばあの時飲んでいたかも・・”と飲酒を思い出すのはよくあります。「どうしよう」と思い悩んでストレスをためるより、気づいた時点から禁酒しましょう。

妊娠初期は胎児の器官形成時期であり、アルコールによって胎児の発育障害を引き起こす「胎児性アルコール症候群」になる可能性があります。胎児性アルコール症候群は治療法がなく、唯一の予防法は妊婦の禁酒のみです。

そのためにも、妊活中から妊娠する可能性を考慮し、お酒と少し距離を置いてみるのも必要でしょう。

妊活中のノンアルはどう?

妊活中にノンアルコール飲料を飲むのはいい習慣です。むしろ妊娠前からノンアルコールのある生活に慣れておくのは賢明でしょう。かつてはノンアルコール飲料は「アルコールの代わりに飲むもの」でしたが、今は「時と場所に応じて飲む種類を使い分けるもの」としてノンアルコール飲料の市場価値はあがっています。

妊娠中および産後の禁酒は長くてつらいものです。妊娠をきっかけに突然禁酒するよりも妊活中からアルコールのない生活に慣れておくと、アルコールに頼らないストレス発散法を見つけるチャンスにもなります。

妊活中にお酒がやめられない場合の上手な付き合い方

妊活中アルコール

いざ妊娠してからの禁酒は、精神的なダメージが大きいと感じる女性は意外にも多くいます。お酒はストレス発散のメリットがある半面、摂食行動を促し体重の増加や高血圧を高めるリスクも潜んでいるのです。 ここでは、妊活中のお酒との上手な付き合い方のポイントを5つご紹介します。

  • お酒は1日2杯まで
  • 糖質の多いお酒に注意する
  • 排卵期・妊娠の可能性がある時は避ける
  • アルコールを含む漬物・お菓子に要注意
  • 夫やパートナーを味方に

妊活中からお酒と上手に付き合って、安心した妊活ライフを送りましょう。 お酒は1日2杯まで デンマークの研究結果にもあるように、お酒は1日2杯までを目安に楽しみましょう。

「2杯だなんて無意識のうちに飲み干してしまいそう」と思ったあなたは、ぜひご主人さんにお酒を注いでもらいましょう。自分でお酒を注ぐよりも他人にしてもらう方が、意識が向いて記憶に残りやすいだけでなく、第三者の目のおかげでストッパーの役割も期待できます。

糖質の多いお酒に注意する

糖質の多いお酒は、摂食行動を促すので、さらなる飲酒につながります。その理由は、糖質の多いお酒に含まれる人工添加物が味覚を鈍らせ、味の濃い食事を欲するという過食行動を招くからです。

妊娠中は体重コントロールが多くの妊婦の悩みでもあります。妊活中から薄味を美味しいと感じる味覚を手に入れましょう

排卵期・妊娠の可能性がある時は避ける

妊娠の可能性が否定できない状況の時は、お酒を控えましょう。妊娠初期でも胎児に障害が出るおそれがあるので、ホルモンバランスを考慮した生活を心がけましょう。 お母さんにとってはほんのわずかなアルコール量でも、胎児にとっては大量のアルコール量になる危険性もあります。

生まれてくる赤ちゃんのために、妊活に励むあなたの愛情をしっかり届け、お酒のない生活を始めてみましょう。

アルコールを含む漬物・お菓子に要注意

アルコールを含む漬物やお菓子には注意が必要です。具体的には、奈良漬けや洋酒入りのチョコレートなどが挙げられます。奈良漬けはアルコール度数が約5度で、ビールと同程度も含まれています。うっかりアルコールを摂取しないためにも、商品の成分表でアルコール含有の有無を確認する習慣を身につけましょう。

夫やパートナーを味方に

夫やパートナーの飲酒は妊娠に大きな影響を与えませんが、妊活中は同じ目標に向かって生活する仲間としてお酒を一緒に控えるのもおすすめです。

お酒と妊婦に関する調査の中で、妊婦がお酒を無性に飲みたくなる瞬間として、「夫が目の前でお酒を楽しんでいる時」と答えた妊婦が多かったという結果があります。お酒が欲しくなるのは、お酒を見たり傍で飲酒している姿を見る、つまり環境要因が大きいのです。

妊娠や産後は夫やパートナーと協力しながらの生活が始まります。その最初のステップとして、家族を味方にして取り組むのもいいですね。

妊活中の体づくりに必要なこと

妊活中アルコール

「妊活をしよう」と思っても、「何をどうしたらいいのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。妊娠や産後に注意すべき生活習慣を妊活中から取り入れると、ストレスの軽減につながりスムーズな妊娠期を迎えられますよ。 ここでは、妊活中の体づくりに必要な3つの内容をお話します。

  • 体にいい成分を取り入れる
  • 体重コントロール
  • ストレス対処

ちょっとの工夫で実践できる食事や日頃抱えるストレスへの対処について、それぞれ詳しく説明します。

体にいい成分を取り入れる

妊活中から日々の食事の中で、体にいい成分を積極的に取り入れましょう。具体的には下記の通りです。

  • 薄味に慣れる
  • 糖質が多い、塩分の多い食事は避ける
  • できるだけ無添加を選ぶ

塩分の多い食事や人工添加物が多く含まれると、味覚が鈍くなります。出汁の旨味が感じられる食事を意識してみましょう。 塩は使わず調味料に含まれる塩分のみで調理したり、レモンや大葉などの香りを一緒に楽しんだりもいいですね。 妊娠中は体に負担がかかるので、妊活中の今から自分の体をいたわる生活を送りましょう。

体重コントロ-ル

妊娠中の体重管理はBMI(Body Mass Index)で体重増加の適切を判断し、体重㎏÷(身長m×身長m)で計算できます。妊娠率が高いといわれているのはBMI値19〜22.9です。 痩せすぎや太りすぎは、下記のようなリスクがあり、妊娠後の赤ちゃんにも影響します。

  • BMI値25以上 排卵障害や卵子の質の低下、妊娠糖尿病のリスク
  • BMI18.5以下 早産や低出生体重児を出産するリスク

妊娠中は活動量が低下し、体の重心も変化するため、筋力が低下しやすくなります。妊活中から自分の適正体重を把握し、筋力や体力をつけておきましょう

ストレス対処

妊活中の今なかなか妊娠サインが出なかったり、タイミング法で日時の指定があったりすると、プレッシャーがストレスに感じてしまいますね。妊娠や産後でもストレスを感じやすく特に女性は禁酒する必要があるので、アルコールに頼らないストレス対処が求められます。

実際に、ストレスは生殖機能に大きな影響を与えるといわれています。ストレスの増大により体内の活性酸素が増え、卵子や精子の酸化を招くのです。男性の場合は、慢性疲労によるストレスが生殖機能に影響しやすいので、疲労をため込まないように心がけましょう。

妊活のお酒はノンアルコールワインで解決

妊活中のお酒は結局どうすればいいのか、まだ悩んでいるという方のために。

妊活中の体を最大限いたわってくれるお酒としておすすめなのが「ノンアルコールワイン」です。ノンアルコールワインの良さは下記の通りです。

  • 果実の美味しさを感じられる
  • 人工添加物が少ない
  • 糖質が低い
  • 気分でワインの香りを変えて楽しめる
  • ワインの華やかさが食事や雰囲気を盛り上げてくれる

ノンアルコールワインでも、ワイン特有のタンニンや余韻で香るバニラなど、ワインの深い味わいを楽しめます。果実本来の甘さを引き出すので、人工添加物が少なく体に優しいのも嬉しいですね。

ビールやチューハイなどのアルコール飲料より糖質が低いので、体重が気になる妊娠中でも安心して楽しめます。その日の気分でワインの香りをあなた好みに変えれば、食事中の気分も盛り上げてくれるでしょう。

妊活中のお酒は適量を楽しんで

妊活中のお酒が体に与える影響と、お酒と上手に付き合う方法をお伝えしました。

適度な飲酒であれば妊娠に大きく影響せず、ほどよくストレス発散にもなります。 大事な命を授かる準備ともいえる妊活は、男性のサポートなしには始まりません。夫やパートナーと将来の話を進めながら、互いの体調をいたわる思いやりももって過ごせたらいいですね。 妊活中の今だからこそ、ご自身の体と相談し“一度お酒と距離を置いてみる”、そして新しいノンアルコールの世界を冒険するのはいかがでしょうか。

妊活中のあなたの行動が、妊娠・産後のあなたを救ってくれるはずです。妊活中のお酒を少しでも楽しめますように、本記事が参考になれば幸いです。

鳴海いく

30代女性、看護師として働いています。4歳と1歳の女の子を子育て中です。私の至福のひとときは、1日の終わりに温かい飲み物をゆっくり座って飲めたとき。趣味は手ごねパン作り。