授乳中に飲めるお酒があるって本当?授乳とお酒問題を解説。
こんにちは。+wine店長の布川です。
現在第二子を妊娠中の私ですが、妊娠出産で一番辛いことといえば「お酒が飲めないこと」ではないでしょうか。
そして、ようやく出産が終わり「これで飲める!」と思っても次に待っているのは授乳…(笑)栄養たっぷりの母乳を赤ちゃんにあげたい!と思うとさらに長いこと飲めない時期が続きますよね。母は辛し…。
私も第一子出産後半年くらいは完全母乳だったので、1年半くらいは飲めない時期があり、辛かったのを記憶しています。
ただ、そんな方に朗報です!
実は、授乳中であっても絶対に飲めないというわけではないんです。授乳期間は、授乳間隔や量をきちんと計算すれば多少のお酒を飲むことは可能です。もちろん、飲まないに越したことはないのですが、正直ママにだって多少の息抜きは必要ですよね。
赤ちゃんの影響を出さず上手に飲む方法をご紹介します。
結論:アルコールはやがて代謝される!その時間分授乳間隔を開ければOK!
まず、結論から言うと、アルコールはずっと体内に居座るわけではなくそのうち代謝されるので、その時間分授乳の間隔を開けるようにすれば問題ありません。
運転の例を考えてみると分かるように、飲酒をしても次の日には飲酒運転にならずに普通に運転できますよね?それは一定時間が経つと体内のアルコールが代謝されるからです。
授乳をしていてもアルコールが分解されてしまっていれば、母乳には影響ありませんので、飲んだアルコールがきちんと分解されるまで授乳を避ければOKです。
ちなみに、後述していますが、アルコールは母乳に残り続けるわけではないので、飲んだ後間隔さえ開ければ、次の授乳にはアルコールフリーの母乳が出ます。
具体的にはどのくらい授乳間隔をあければいいの?
では、実際にはどのくらい授乳間隔を開ければいいかを考えましょう。
大切になってくるのは
- アルコール代謝のスピード
- 実際に摂取する純アルコールの量
の2つです。
まず、アルコール代謝のスピードですが、これは個人差が大きいです。早い人もいればゆっくりな人もいますので、一概にこのくらいと言うことができません。
ただ、目安としては1単位(20g程度)の純アルコールを成人女性が分解するのには5時間かかると言われています。
では、続いて実際に摂取する純アルコールの量ですが、これはお酒の種類な濃度によって異なります。
1単位(20g程度)の純アルコールを例に取ると
- ビール500ml
- 日本酒1合
- ワイン2杯
- ウィスキー60ml
- チューハイ 7%のもので350ml
- 焼酎 25度で100ml
となります。
ただ、これは具体的に計算することが可能ですので、飲む前にしっかり計算しましょう。
例えば13%のワインを1杯(125ml)飲む場合、その1杯に含まれるアルコール度数は
125ml(飲む量)×0.13(アルコール度数)×0.8
といった計算式になります。最後の0.8は純アルコール量を計算するのに掛ける必要がある数字です。
これを解くと13gとなり、13%のワイン1杯に含まれる純アルコール量は13gとなります。20gの分解に5時間かかるとすると、13gの場合は3.25時間(3時間15分)という計算になりますね。つまり、1杯飲んだら3時間15分くらい時間を開ければ母乳には影響が出にくいと考えられます。
ただし、繰り返しになりますが、アルコールの分解スピードには個人差がありますので、この数字はあくまで目安程度に考えましょう。
より安全にいくなら、飲酒した次の授乳はミルクにするのもあり!
「自分は平均より分解のスピードが遅いかもしれないから不安」「計算上は大丈夫だと思うけど、でも何となく不安」という方にお勧めしたいのが、飲酒した次の授乳は母乳ではなくミルクにする方法です。
この方法はミルク慣れしている赤ちゃんでないと通用しないかもしれませんが、一度ミルクを挟めば授乳間隔はさらに開きますから、より安心できますよね。
ちなみに、摂取したアルコールは分解とともに母乳からも無くなりますので、次に授乳する際はそのままあげてしまって大丈夫ですが、不安という方はミルクをあげるタイミングで搾乳をし、それは破棄してしまう方法もあります!この方法ならおっぱいが張りやすい方もカチコチになってしまうのを避けられます。
ただし、突然のリスクもきちんと念頭に置いておくこと。
ただし!ここで1つ知っておいて欲しいリスクがあります。
これは私の体験談ですが、我が子も生後半年ほどになり、ミルクも母乳も問題なく飲めるようになっていた頃、悲劇は起こりました(笑)
その日私は久々の友達とのランチで「ミルクも飲めるようになったし、今日はミルクでいいかな」という気持ちでワインをグラス2杯ほど飲んだんです。ワイン2杯ですと、計算上は5時間ほどは授乳間隔を空ける必要がありますよね。
「まぁミルクだしー」と気軽に考えていたら、突然熱を出し始めた我が子。機嫌が悪く、ミルクを拒否し始めたんです。泣きながらおっぱいを欲しがる我が子に「最低5時間は無理…」と何もしてあげれない状況。この時は本当に「私母親失格だ」と落ち込みました。
子育ては予定通りにいかないもの。ミルク飲むから大丈夫と思っていてもいきなりおっぱいじゃないとダメになることや、授乳間隔が開く予定が今すぐ必要になることもあります。
そういった時に飲酒をしているとすぐに対応できなくなってしまうリスクがあることは念頭においておきましょう。
もっと正確に知りたい!そんな方にお勧めなのはミルクチェック!
さて、ここまで長々と色々ご紹介してきましたが、もっと手っ取り早く「母乳にアルコールが含まれていないか」を確認する方法もあります。
その名も「ミルクチェック」。リトマス紙のようなものに母乳を1滴垂らして、アルコールが含まれていないかを確認する方法です。
ただ、この方法、あまり安くないので(20枚入りで3500円ほど)、私は最初の頃やいつもと異なるお酒を飲む場合に使っていました。
ミルクチェックの詳しいやり方や商品レビューは「ミルクチェックについて」でご紹介していますので、是非確認してみて下さい。
まとめ:授乳中にどうしてもお酒を飲みたい場合は量と間隔に注意すべき。今は1杯を味わう時!
今回は、授乳中にどうしてもお酒が飲みたい場合の対処法をご紹介しました。
ポイントは
- 授乳中であっても飲む量と授乳間隔に気をつければ飲めなくはない
- ビール500ml、ワイン2杯などに含まれるアルコールは平均20gほど
- 20gのアルコールを成人女性が分解するのにかかる時間はおよそ5時間
- アルコール分解スピードには個人差あり
- アルコール量はきっちり計算できるので飲む前に確認すべき
- 飲酒の次の授乳はミルクにするのもあり
- 不安な方はミルクチェックも活用すべき
といったところでしょうか。
もちろん、授乳中はお酒を控えるに越したことはありません。飲まなければ心配になる必要もありませんから(笑)
ただ、長い妊娠期間ずっとお酒を控えていたお酒好きのママが、長い長い授乳期間中「あーそろそろお酒飲みたいー」ってなるのも自然なことだと思います。
子育てにも少しずつ慣れてきて、ようやく自分がふっと息を抜ける瞬間が出てきた時、そこにお酒が少しあってもばちは当たりません。ただ、飲むからには少し面倒ですが、しっかり計算して決めた量だけにとどめましょう。
大丈夫、あと1年もすればまた好きなだけ飲めるようになる時期がきます。その日を心待ちにしながら、今は目の前の1杯をじっくり味わってみてはいかかでしょうか。