ワイン好きの女性に、ぜひ紹介したいワイン審査会があります。 それは「サクラアワード」です。 サクラアワードは、審査員が全員女性のワインのプロであることが特徴の審査会。 私達と同じ女性が選んだワイン。 どんなワインが選ばれているのか、興味が出ますよね。
今回は、そんなサクラアワードの全貌と受賞ワインの中から、特におすすめしたいワインをご紹介いたします。
サクラアワードとは?
サクラアワードとは、審査員が全て日本人の女性という世界でも珍しいワインの審査会です。 その正式名称は、「SAKURA Japan Women’s Wine Awards」といいます。
2014年から始まり、2023年には10年目を迎えました。 「日本の家庭料理に合うワインを探す」 「ワインの消費拡大」 「ワイン業界で働く女性の活躍を促す」 を目標にしています。
サクラアワードで審査されたワインは日本の女性が審査し選んだワインになるため、受賞ワインは、どれも日本人の口にあったワインが選ばれています。 まだまだ、諸外国に比べワインの消費量が少ない日本ですが、日本人が選んだワインであれば私たちの口に合うワインであることが期待されますね。
女性のワインのプロが選んでいます
審査員は女性のワインのプロ。 ソムリエ、ワイン醸造家、ワインスクールの講師、ワインジャーナリスト、ワインインポーター、ワインの流通に関わる方、ワインの販売員が務めます。 このサクラアワードが、世界でも高い評価を受けているのは今年のエントリー数を見ていただければ明らかです。
2023年のエントリー数は、今までで過去最大を記録し参加国は25カ国、4652アイテムとなりました。 このエントリー数はアジアのワイン審査会で最大になります。
サクラアワードの審査方法
サクラアワードの審査は、100の細かいカテゴリーに分類することからスタートします。 エントリーされたワインは、まず下記の6つにわけられます。
- スティルワイン赤
- スティルワイン白
- スティルワインロゼ
- スパークリングワイン(白・ロゼ・赤)およびセミ・スパークリングワイン(白・ロゼ・赤)
- フォーティファイドワイン
- 甘口ワイン
その後さらに品種や醸造方法によって分類した後、第一品種の含有量が多い順に並び変えられます。 加えてさらに3つの手順を踏んだあと、並び替えや分類を行い、審査へと移ります。
サクラアワードの審査の流れ
先ほどの分類で100のカテゴリーに分けられたワインは、100点満点で評価されます。
その得点に応じて、ダブルゴールド、ゴールド、シルバーの各賞を受賞するワインが選ばれます。 さらに、ダブルゴールドを受賞したワインの再審査を行いダイヤモンドトロフォーに値するワインが選定されます。
このダイヤモンドトロフィーに選ばれるワインは、全エントリーの中でわずか1%。 そのため、サクラアワードの評価会の中で評価されたワインの中でも、さらに特別なワインということになります。
また特別賞も設けてあるのですが、この特別賞の中に「和食&アジア料理に合うワイン賞」という賞があります。 この賞はゴールド以上の評価を受けたワインを対象にし、ポイント制で決まります。
料理のカテゴリーは、寿司、天ぷら、すき焼き、鉄板焼き、焼き鳥、寄せ鍋などの日本料理のほか、中華料理や韓国料理、タイ料理も含めた計9つです。 ワインに精通した審査員が、寿司や天ぷらに合うと選んだワインはワインを選ぶ際に悩んだ時にも参考になりますね。 その他の特別賞には、「ジャパニーズワイン賞」「ロゼワイン賞」「いつも飲みたいスパークリングワイン賞」や「コストパフォーマンス賞」という賞などがあります。
ワインのトレンドや種類は本当に多く、特に初心者はワインを選ぶ際は悩んでしまいます。 しかしこのように細かく分類された賞があるので、自分ではなかなか選べないという方でも、自分の求めるワインを選ぶことができそうです。
サクラアワードを受賞したワインの見つけ方
では、サクラアワードを受賞したワインはどうやって見つければいいのでしょうか? 結論から申し上げますと、一番おすすめなのはサクラアワードの公式HPにある受賞ワイン検索を使うことです。 サクラアワード「受賞ワイン検索」の使い方 まず、サクラアワードの公式HPにアクセスをします。 こちらのHPを開くとトップページに繋がります。 トップページが開いたら、そのままホームページの上部へカーソルを移動してください。 そうすると、「受賞ワイン検索」がありますね。 そちらをクリックしていただくと、受賞ワインの検索ができます。
こちらでは、受賞年度やアワード別、特別賞別、生産者/ワイナリー別、価格帯などさまざまな分類でワインを検索することができます。 すでに探したいワインがある方も、今年の受賞作品を見てみたい方も、どなたでも使いやすいため、ぜひ使ってみてください。
その他の検索方法
その他の検索方法は、楽天市場やAmazonなどのECモールにて検索する方法です。 「サクラアワード 受賞作品」と検索するだけで、たくさんのワインがヒットします。 お目当てのワインがある場合は、そのワイン名を入力するとよいでしょう。
こういったECモールの良い点は、同じ種類のワインでもショップによって値段が異なるため、その比較ができる点と実際にその受賞ワインを飲んだ方やショップ店員の口コミを見ることができる点です。
このワインが自分に合いそうだと思い購入しても、実際に飲んでみるとイメージと違っていることもありますよね。 その点、口コミや試飲レポートがあれば実際にそのワインを飲まれた方のリアルな感想をみることができるため安心です。
また、ECモールでは近所のショップでは売っていないワインを手にすることもできます。 そのため、どうしても飲んでみたいワインがある時はECモールにて検索することをおすすめします。
【おまけ】サクラアワード以外の有名なワインコンクールや評価基準
おまけに、サクラアワード以外の有名なワインコンクールや評価基準についてもご紹介します。 今回は、その中でも
- インターナショナルワインチャレンジ
- フェミナリーズコンクール
- デキャンター・ワールド・ワイン・アワード
- パリ農業コンクール
をご紹介します。
世界最大のコンペティション!インターナショナルワインチャレンジ
インターナショナルワインチャレンジは、世界でも最大規模のコンペティションです。 別名「お酒のコンクール」とも呼ばれています。 インターナショナルワインチャレンジは、北半球と南半球のブドウの生育期間が異なる点を考慮し、毎年4月と11月にロンドンで開催します。
世界最大規模で行われるインターナショナルワインチャレンジで賞を受賞することは、世界的な評価を得たことになります。 世界中のお酒愛好家も、もちろん注目しており、インターナショナルワインチャレンジで賞を受賞したお酒は、すぐに売り切れてしまうほどです。 世界で活躍するワインのプロが審査 インターナショナルワインチャレンジは、世界中から集められたワインのプロが審査するのですが、テイスティングを取り仕切るのは、世界最難関の「マスター・オブ・ワイン(MW)」の称号をもつ方です。
その世界でも屈指の確かな口で審査されるため、審査は大変厳しいものになります。 審査は、国や地域、似たスタイルのワイン、さらに日本酒にわけ、ブラインドテイスティングで行います。 ワインは3回少なくとも10人の異なる審査員がテイスティングを行い審査をします。 驚きなのは、審査員ですら審査を受ける立場であること。 審査員も毎回、審査を受け、成績や印象が良くない審査員はクビになるそうです。 そのうえ審査員にお金は発生せず、飛行機代や現地滞在費なども全て実費。 完全ボランティアでも、審査員をしに来てくれるのですから、インターナショナルワインチャレンジの審査員に選ばれることは、きっと大きな名誉なのでしょう。
世界にもある!女性だけで審査するコンクール!フェミナリーズコンクール
フェミナリーズコンクールは、ワインの本場であるフランスでもTOP5に入るほど有名なコンクールです。 最大の特徴は、審査員が世界中の女性のワインのプロという点です。 サクラアワードの世界版といったところでしょうか。
コンクールは、2007年から行われており、入賞による売り上げへの効果は絶大で、売り上げが前年度と比べ200%も増加したという会社もあるほどです。 この売り上げへの影響を見ても、世界的に評価の高いコンクールであることがわかります。
フェミナリーズコンクールに集まる審査員は、女性ソムリエや女性醸造家、女性のワインジャーナリスト、女性シェフなど、全員がワインのプロです。 審査員数は約600名で、ブラインドテイスティングにて審査を行います。 エントリーするワインは世界中から毎年5000アイテムが集まります。 審査は、香りや味わいのほか、外観までを含めた39項目をチェックし、合計点数は20点満点で評価します。
同席する審査員が評価するお酒は、それぞれ異なるため、審査員同士が話し合いをして決めるようなことはありません。 さらに、テイスティングに集中できるよう理想的な温度や提供される順番にも考慮されています。 また、フェミナリーズ・ジャポンという日本製のワインやリキュール、蒸留酒にくわえ日本酒を審査する部門があり、こちらで最高評価をされたお酒は、TOP OF THE BESTの称号が与えられます。 この称号は日本メーカーの最高峰とされ、特別な待遇で国内外向けのPR活動をしてもらうことができます。
出品数が世界一!DWWA(デキャンター・ワールド・ワイン・アワード)
DWWA(デキャンター・ワールド・ワイン・アワード)は、イギリスで行われる国際ワインコンテストになります。 2014年に行われたDWWAにて出品数が世界一になったため、現在では世界最大のワインコンテストと呼ばれるようになりました。
審査員には、マスター・オブ・ワインの資格を持つ方や、マスターソムリエなど、世界中から一流のワイン専門家が集まります。 厳格な審査のプロセスを得て審査されるため、国際的な評価が高く、金賞を取ることが難しいコンクールの1つです。 出品されるワインは、1本1,000円程度のリーズナブルな銘柄から、1本30,000円を超えるような高級ワインまで、幅広く出品されます。
審査は、地域ごとにそれぞれの専門家によって審査が行われます。 審査員は、個々でテイスティングを行ったあと、話し合いによって受賞銘柄が決定されます。 賞は1回目で金賞・銀賞・銅賞を選び、さらに金賞を受賞した銘柄からリージョナルトロフィーを授与する銘柄を選びます。 そしてリージョナルトロフィーを受賞した銘柄から、最も優れている銘柄へ、インターナショナルトロフィーを授与します。
農業見本市!パリ農業コンクール
パリ農業コンクールは、フランスの食品にとって非常に意味のあるコンクールです。 歴史は古く、パリ農業コンクールの前身である「コンクール・ド・ポワシー」は、1843年に始まりました。
審査を受けるのは、ワインだけに限らず約6500品目におよぶ畜産動物や農作物も含まれます。 参加者は、22,000以上の生産者で最終選考は9日間も続きます。 審査員はなんと8,000人です。 8,000人いる審査員の半数は、その道の専門家が務めますが、残りは研修を受けた一般の消費者になります。 また、パリ農業コンクールに関わるスタッフは500人、予算も莫大で世界的にみてもかなり大きな規模のコンクールということがわかります。
ワインの審査方法は完全なブラインド・テイスティングで厳格に行われ、その出品数は10,000点以上に及び、その中から金賞を受賞するのは全体の8%ほどです。
まとめ
今回は、日本の女性審査員によって審査されるワインコンクールであるサクラアワードをご紹介しました。 日本にて、ワインのソムリエ資格をもつ女性は多くいますが、働く場所や活躍できる場所が限られているのが現状です。
そういった中、サクラアワードは女性ソムリエや女性のワイン専門家がさらに活躍するための重要なコンクールであることがわかりました。 ぜひ、みなさんもワイン選びに迷ったら、日本人向けのワインが多く選定されているサクラアワードの受賞ワインを選んでくださいね。